おいしいハンドドリップ の方程式。
【1:10:13】と【プア・サークル】。

最終更新日: 2024/02/25

突然の来客に、粉の量や仕上がりのコーヒー量を迷われた事はありませんか?
大切な方から贈られたコーヒーを、その豆らしく味わうにはどのように抽出すれば良いのでしょう?
ハンドドリップには人数や焙煎にかかわらず、おいしく仕上がる【方程式】があります。
1つは量の方程式。もう1つは注ぎ方の方程式です。そして、それは一度覚えてしまえばとても簡単!
この記事では、その方程式と方程式から生まれた4つのレシピを解説します。


量の方程式 - コーヒー粉:仕上がりの量:注ぐお湯の量 = 1:10:13。

提供するカップ数が変わっても、
コーヒー粉:仕上がりのコーヒー量:注ぐ湯量は、いつも1:10:13です。
仕上がりのコーヒー量は、カップの容量によって変わります。

注ぎ方の方程式 - 焙煎度やドリッパー内の状態で注ぐ円の大きさ / プア・サークルを変えていきます。

豆に含まれるネガティブな要素を回避したり、自分好みのコーヒーに調整するためには、
ドリッパーの中心からお湯を注ぐ円の大きさを変化させていきます。
この記事では、その円をプア・サークル(pour=注ぐ)と呼び、解説します。

レシピは'17年日本ハンドドリップチャンピオンシップ決勝大会出場 光店守本店長です。

おいしいハンドドリップコーヒーへの第一歩は、粉やお湯の量、温度や時間を意識する事から始まります。
記事内では計量器を用意できない方への、対処法なども解説しています。
このレシピで、あなたがハンドドリップの入り口に立てることを願っています。光店店長 守本雅美


さあ、ハンドドリップを始めましょう!

1. 分量の方程式【1:10:13】。

方程式の基準は、仕上がりのコーヒー量です。

人数分の分量を割り出す時の基準となるのが、【1:10:13】の真ん中の値、仕上がりコーヒー量です。

通常のコーヒーカップは、160ml。マグカップは、200mlと覚えてください。
*コーヒー量はハンドドリップ後の抽出量になりますので、幾らかの誤差が出ます。

コーヒーカップ 1杯分と2杯分の分量。

コーヒーカップ1杯分の分量は、
コーヒー粉 16g、仕上がりコーヒー量 160ml、総湯量 208ml。
2杯分は、
コーヒー粉 32g、仕上がりコーヒー量 320ml、総湯量 416mlになります。

Q. コーヒー粉は人数分を単純に掛け算するのでしょうか?

A. コーヒーをハンドドリップで淹れる方式は、茶葉などをお湯に浸す方法と違い、お湯が粉を通る時にコーヒーが抽出される「透過式」になります。この方式では、コーヒー粉は人数分を単純に掛け算することで美味しく淹れられます。

マグカップ 1杯分、3杯分の分量はこちらです。

マグカップ1杯分の分量は、
コーヒー粉 20g、仕上がりコーヒー量 200ml、総湯量 260ml。
3杯分は、
コーヒー粉 60g、仕上がりコーヒー量 600ml、総湯量 780mlになります。

Q.お湯は何度に調整すれば良いでしょうか?

A. ハンドドリップで抽出lする時の標準湯温は、90℃【中煎り】です。【深煎り】は低めに、【浅煎り】は高く設定します。湯温の詳細と理由は下記に掲載のそれぞれのレシピを参照ください。

1のまとめ_分量の方程式【1:10:13】。

1. 1:10:13は、コーヒー粉:仕上がりの量:注ぐお湯の量 の比率です 。
2. 仕上がり量は通常のカップ 160ml、マグカップ 200mlと覚えてください。
3. ハンドドリップ後の仕上がり量には、幾らか誤差が出ます。

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2. 注ぎ方の方程式【 プア・サークル 】。

1投目。蒸らしは共通。

ハンドドリップの第1投目は、『蒸らし』を行います。
乾いたコーヒー粉に万遍なくお湯を注ぎ、抽出の準備をします。

・この記事では、マグカップ1杯分、約200mlを抽出していきます。
その時の蒸らしに注ぐ湯量は、50~60ml。時間はおよそ30秒間です。(注ぐ時間=10秒、蒸らし=20秒)

動画で、50mlを10秒間で注ぐ速度を確認してください。

Q. 蒸らしの前にペーパーフィルターを濡らした方が良いでしょうか?

A. クラフト色の みさらしフィルターはリンス(濡らす)をお勧めします。匂いの除去がされていない場合があります。漂白済の白いフィルターは、リンスしなくても味には影響はありませんが、私はリンスをする派です。

リンスについて詳しい解説は >>> こちら

【 プア・サークル 】について。

2投目以降の基本動作は、
ドリッパーの中心から円を描くようにお湯を注いでいきます。
円がある大きさになったら、今度は中心に向い2〜3度往復しながら指定の時間、指定の湯量を注ぎます。

・この『円』を【プア・サークル(pour=注ぐ)】とよびます。
この記事では、「センター・プア」、「500円玉大」、「フィルターの際(きわ)5~8mmまで」の
3種類のプア・サークルを解説します。

・プア・サークルを小さくすれば、ドリッパーの中心のコーヒー成分のみを抽出できます。
ドリッパー内の粉やお湯をあまり動かさずにクリアなコーヒー成分のみが抽出できます。

・プア・サークルを大きくすれば、ドリッパー内全体のコーヒー成分を抽出します。
紅茶のティーバッグを上下に振るような状態をドリッパー内で作ります。ネガティブな要素も一緒に抽出されます。

・焙煎度でプア・サークルを使い分けます。
深煎りは小さなサークルで、浅煎りは大きなサークルでドリップします。

・濃度調整でプア・サークルを使い分けます。
ハンドドリップは味の生成と濃度調整のドリップに分けられます。後半の濃度調整時にサークルを変えて、自分好みの濃さに調整します。

さあ、実践。4つのレシピを見てみましょう。

Q. ハンドドリップ のよくある質問_落ち切りについて。

A. 最後にドリッパー内のコーヒーを落とし切るか、ドリッパーを引き上げるかは、とてもよくいただく質問です。答は、抽出に掛かった時間で判断をします。

詳しくは『ハンドドリップ 基本のアイデア。』>>> をご覧ください。

3. 実践1。【中煎り】コーヒーの『 甘さとコク』を引出すハンドドリップ法

260mlを4投に分けて注ぎ、
マグカップ1杯分 200mlを抽出します。

このレシピでは、マグカップで1杯分。約200mlを抽出します。

どなたが淹れても同じ仕上がりになるように
粉の量や挽き目、湯温や注ぐ時間などを設定しています。

↓↓ 本編をご覧ください。

中煎りの『 甘さとコク』を引出すハンドドリップ法の本編。

中煎りコーヒーは、多彩な味わいをバランスよく感じることのできるコーヒーです。
このレシピでは、最も中煎りらしい豊かな【甘さとコク】を引出すハンドドリップの方法を解説します。

中煎りは、すべてのハンドドリップの基本です。本編は>>>こちら

『 甘さとコク』を引出すハンドドリップ法が活かされる中煎りコーヒーについて。

中煎りコーヒーの焙煎域は、
・ミディアム ロースト
・ミディアム + ロースト
・ハイ ロースト
になります。

COFFEEBOYらしい「甘いコーヒー豆」を味わうにも、多彩な風味やフレーバーを味わうにも適した焙煎域です。

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4. 実践2。【深煎り】コーヒーの『 きれいな苦味 』を引出すハンドドリップ法

260mlを2投で注ぎ、マグカップ1杯分 200mlを抽出します。

このレシピでは、マグカップで1杯分。約200mlを抽出します。

どなたが淹れても同じ仕上がりになるように
粉の量や挽き目、湯温や注ぐ時間などを設定しています。

↓↓ 本編をご覧ください。

深煎りの『 きれいな苦味 』を引出すハンドドリップ法の本編。

深煎りコーヒーは、焙煎の最終段階で現れる苦味を味わうコーヒーです。
このレシピでは、深煎りらしい【きれいな苦味】を引出すハンドドリップの方法を解説します。

雑味を避けクリアな苦味を引出す抽出方法です。本編は>>>こちら

『 きれいな苦味』を引出すハンドドリップ法が活かされるコーヒー豆について。

深煎りコーヒーの焙煎域は、
・シティロースト
・フルシティロースト
・フレンチロースト
になります。

苦味とともにスモーキー感やスパイシー感が味わえる焙煎域です。濃厚なスイーツとともにお楽しみください。

●COFFEEBOYブレンド ビターショコラ / フルシティ ロースト

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5. 実践3。【中浅煎り】コーヒーの『 穏やかな酸味 』を引出すハンドドリップ法

260mlを4投に分けて注ぎ、
マグカップ1杯分 200mlを抽出します。

このレシピでは、マグカップで1杯分。約200mlを抽出します。

どなたが淹れても同じ仕上がりになるように
粉の量や挽き目、湯温や注ぐ時間などを設定しています。

↓↓ 本編をご覧ください。

中浅煎りの『 穏やかな酸味 』を引出すハンドドリップ法の本編。

中浅煎りコーヒーは、焙煎の初段階で現れる香りと酸味を味わうコーヒーです。
このレシピでは、中浅煎りらしい【穏やかな酸味】を引出すハンドドリップの方法を解説します。

突出しない柔らかい酸味を引出す抽出方法です。本編は>>>こちら

『 穏やかな酸味 』を引出すハンドドリップ法が活かされるコーヒー豆について。

中浅煎りコーヒーの焙煎域は、
・シナモン + ロースト
・ミディアム ロースト
になります。

フルーティな酸味とともに穀物のナッティ感(豆感)を味わえる焙煎域です。仕事中など量を飲まれる方から、特に好まれます。

●COFFEEBOYブレンド ライト / ミディアム ロースト

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*中煎りの『 甘さとコク』を引出すハンドドリップ法でも美味しく淹れられます。

6. 実践4。【 壁を崩しながら 】『 明るい酸味 』を引出すハンドドリップ法

260mlを5投に分けて注ぎ、
マグカップ1杯分 200mlを抽出します。

このレシピでは、マグカップで1杯分。約200mlを抽出します。

どなたが淹れても同じ仕上がりになるように
粉の量や挽き目、湯温や注ぐ時間などを設定しています。

↓↓ 本編をご覧ください。

【壁を崩しながら】高品質コーヒーの『 明るい酸味』を引出すハンドドリップ法

このレシピは、スペシャルティコーヒーやプレミアムコーヒーなどの高品質な豆で、かつ中浅〜中煎りの焙煎域に限られた抽出方法です。本来雑味やアクの少ない豆の『明るい酸味』を味わうために考案されました。

品質の高い豆を余す所なく味わう抽出方法です。本編は>>>こちら

『 明るい酸味 』を引出すハンドドリップ法が活かされるコーヒー豆について。

このレシピの焙煎域は、
・シナモン + ロースト
・ミディアム ロースト
・ミディアム + ロースト
になります。

200mlを抽出するための粉量を通常より10%少なく(20g→18g)して、効率良く味の成分を引出します。

●このレシピが活きる高品質な豆のラインナップ
* スペシャルティコーヒー/プレミアムコーヒーの一覧ページは >>> こちら

7. 抽出後に行う事。そして、守本店長から。

サーバー内のコーヒーを攪拌(かくはん)してください。

ドリップしたサーバー内のコーヒーは、
上部と底部で、大きく濃度が違っています。

サーバーを揺すって、または杯数が多い場合にはマドラーを使って
濃度が均一になる様に攪拌をしてください。
ワインと同じ様に空気と攪拌されることで、コーヒーの味もまろやかになります。

実は、このレシピを開発した守本店長にも苦い体験があります。
2018年日本ハンドドリップ選手権で、審査員に提供したコーヒーの濃度にばらつきがありました。
それが理由で予選の通過を逃した経験があります。

どなたもが同じ味を堪能できる様、しっかり攪拌をしてください。

注ぐカップはしっかり温め、サーブは美しく。

90℃前後でドリップをした後、コーヒーの温度は75℃くらいに下がっています。
カップを十分温めてからコーヒーを注いでください。

そしてコーヒーを注ぐのは、お客さまの目の前で。

・厚手のカップは、カップ部を持って注いでください。
・薄手のカップは、ソーサーに置いて注いでください。


お客様が持つ取っ手に触れない心使いが
ハンドドリップの繊細な工程をイメージさせ、
コーヒーを一層おいしく演出します。

ハンドドリップを学べば、コーヒーの世界は広がります。

おいしいハンドドリップ の方程式。 【1:10:13】と【プア・サークル】。
いかがでしたか?

ここに書かれた4つのメソッドは、あくまで私が美味しいと感じるコーヒーを
再現するための方法に過ぎません。

コーヒーはとてもパーソナルな飲み物だと
私は思います。
様々なハンドドリップを思考錯誤して、
ぜひ、あなた の、ハンドドリップと出逢ってください。

守本 雅美
(株)徳山コーヒーボーイ テイスティング・マネージャー / 光店 店長
*日本スペシャルティコーヒー協会主催 2017年ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ 決勝大会13位
*日本スペシャルティコーヒー協会_過去の競技結果

4つのハンドドリップレシピで、
美味しく抽出できる豆を紹介。

:ミディアム・ロースト〜ハイ・ロースト

:シティロースト〜フレンチロースト

:ライト・ロースト〜ミディアム ロースト

:スペシャルティコーヒーなど高品位豆のライト・ロースト〜ミディアム ロースト

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