町とコーヒー(3)
- 【03_ 光店】
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こんにちは。 COFFEEBOY 代表の河内山です。 現在COFFEEBOYは、山口県内に8店のカフェを運営しています。 それぞれが個性的で周囲の景観に溶け込みながら、それでいてどこか街角を刺激する存在であってほしい。 いつもそんな思いで新しいお店を出店します。が、 時代やコーヒーの役割が変化する中、出店当時の思いと違ってしまう(必ずしも悪い意味ではなく)こともよくあります。 今回のシリーズ『町とコーヒー』は、各店を出店した時の思いと、その後の変遷についてお話しできればと思います。
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光店はCOFFEEBOYの第2号店として
2002年にオープンしました。 実は一足早くオープンをしたPH通り店よりも企画は先に進められていました。 私にとって初めて試みるカフェの出店、当時どちらの店からも沢山の学びがありました。
- 期待されていたのは
モールの中心となるカフェでした -
光店はBe st.(ビーストリート)と呼ばれるモール内にある1店舗です。 出店にお声掛けいただいたのは、モールのプロデュースを手がけておられた小林さんでした。 当時ハリウッドランチマーケットや伊製loloなどのアウトフィットを扱う 山口県では耳目を集めるアパレル店を経営されていました。 当時小林さんが企画する、光の市街地で地元の老舗商店と市外からの店を融合した回遊型のモールのプロジェクトがあり、 そのスペースデザインに携われていた白井さん(コーヒーボーイの店舗デザインをお願いしている方)から、ストリートの中心となるべきカフェにCOFFEEBOYをお誘いをいただいたのが出店の経緯です。
- 光市そして光市民との出会い
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時代背景は、以前お話ししたPH通り店と同時代。巷ではカウチに深く腰掛けコーヒーとカフェ飯をいただくのがおしゃれな世相です。 しかしCOFFEEBOYが目指したのは、PH店と同じくコーヒースタンド、コーヒーと自家焙煎コーヒー豆を買っていただく店でした。 そういう意味では小林さんやモールを共有するお店から期待されものとは少し違ったお店になったのかもしれません。 しかしオープンをしてみると光ならではのライフスタイルを持つお客様で店内は賑わいました。 光市は地元の企業ではなくナショナル企業の支社で支えられた街。所得レベルも幾らか高く、海辺も近くリゾート感を少し備えた街並み。 休日に新しいカフェでゆっくり時間を過ごすというよりも、既に心地よい時間を過ごす術を皆さん他に持たれていたという感じ。 言い換えればハイコンテキスト(住人の共通項が多く、その共通項を共有している事にも幸福感を感じておられる)の街と言えるかもしれません。 その事が光店を良い方向に導き、狭小店ながら直営店の中でいつも売り上げ上位の店となりました。
- 新たなコーヒーそして小林さんとの出会い
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オープンして少し時間が経った頃でしょうか?小林さんが、「河内山くん、コーヒーって美味しゅうないといけんの?」と声を掛けられた事があります。 当時自店のコーヒーの味にも、それが自家焙煎だから提供できる事にも自信を持っていた私は、意味を測り兼ねました。 会話を進めてみると、アパレルを商売をされてきた小林さんならではのアドバイスだと分かりました。 言い換えれば「僕らは、洋服の生地を売っちょる訳じゃあないんよ。」という事です。 アパレル1着が売れるためにはコーヒー豆100gを売るよりも幾重にもレイヤーされた重層的なファクターが必要です。 コーヒーの味にこだわっていた私がCOFFEEBOYの可能性を閉ざしているように感じられたのかもしれません。 コーヒーの多面的な魅力の提案を考えるとても貴重な体験となりました。
- 懐かしさと新しさの間で
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Be st.(ビーストリート)のオープンからもう20余年が経ちます。 既に閉店されたお店もありますが、20年前と変わらぬ元気なお店もあります。 20年でコーヒーを取り巻く環境もコーヒーに期待されるものも大きく変化しています。 オープン当初僕たちが掲げたコンセプトは、新しくて懐かしいBe st.(ビーストリート)でした。 当時新しいとされていたものが、今では懐かしく感じてしまう事も多くあります。 そして光店も、頑固に変わらぬ部分を持ちながら、時代に合わせて少しづつ形を変え、ここまでやってきました。 変わらないモノは生き残れないし、全てが変わっても生き残れない。 ちょうどその振り幅が、今から考えれば新しさと懐かしさの間(はざま)にあった様に思えます。 新しくて懐かしく、懐かしくて新しい。 その後のコーヒーボーイにも引き継がれたコンセプトです。 COFFEEBOY 2号店 光。 実に多くを学ばせていただいた、Be st.(ビーストリート)そして小林さんとの出会いでした。
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