コーヒーとの出会い
PH通り店・野坂 優子

コーヒーは
「思い出される記憶の断片」

一番古い記憶のコーヒーは「甘い缶コーヒー」。 家族でドライブに行く時は、みんなで缶コーヒーを飲んでいたことを思い出します。 日常でコーヒーが「欠かせない存在」になったのは、高校時代だったと思います。 勉強の合間の短い休憩時間、自動販売機で買った缶コーヒーを眠気覚ましにグッと飲む。 ほろ苦さと甘さでリラックスしながら、この一口でシャキッと気持ちを切り替えることができました。 コーヒーは私の「やる気スイッチ」を押してくれる存在でした。 進学先の広島では、接客に興味があり、大手スタンドコーヒーショップのアルバイトをはじめました。 大学時代の3年半くらい、ずっとコーヒーショップのスタッフでした。 ここではコーヒーは「点てる」というよりも機械で「つくる」ものではありました。 でも自分がお出しするコーヒー1杯でお客さまがホッとしたり楽しんでくださる。 ちょっとしたレジでの会話が、私の喜びの原動力でした。 仕事をする上でのルールやマナーなども学び、「仕事の苦みや厳しさ」も、コーヒーと共に味わいました。

 

卒業後は別業種に就職したのですが、何かあたらしい仕事をしたい…と考えはじめました。 思い浮かんだのはやはり「コーヒーショップでの仕事」でした。 それも、本格的なコーヒーを扱うお店しか頭にありませんでした。 そのタイミングで、ここ「コーヒーボーイph通り店」のスタッフ募集を見つけ、初めて訪れました。 ところが…その時のことは実はあまり「記憶がない」のです。 とにかく来店したその日に履歴書を書き応募して、本社の方で面接があり、あれよあれよという間に採用になりました。 まさに流れの「勢い」に乗ったようでした。 店舗で出会ったスタッフ、コーヒーの味、店舗の雰囲気、すべてが「しっくりきた」「はまった」感じ。 自分がこのお店で働くイメージに全く違和感がない。あまりに自然だったから「記憶にない」のかもしれません。 最初はダブルワークのまま土日勤務でしたが、1年勤務の後、正社員となりました。 どちらかを選ぶとなったときに、迷うことなく、私はこちらの道を選びました。 コーヒーボーイはルールもないしマニュアルもないんです。 チェーンのコーヒースタンドなどは、細かなルールやマニュアルがありセリフ一つまで決まっているものです。 コーヒーボーイでは、私たちスタッフは、自分の仕事について自分たちで考えて動く、オリジナリティを大切にしています。 ですから「こんなことやってみたい」「こうしたい」ということを、いつも考えるようになりました。 それらは上手くいかないときもありますが、それも含めて全部が楽しいのです。 思えば、入社した当時の店長がとても楽しく働いておられました。その姿が私のお手本かもしれません。

 

コーヒーボーイに入社して良かったことは…もう一つは、よりいっそうコーヒーをおいしく淹れられるようになりました(笑) プライベートでも私が淹れると、家族や友達・お客さまに喜んでいただけます。 今感じているのは「コーヒーには『正解』がない」ということです。 私がこれが正解、と思っても、人によっておいしいコーヒーは違います。 ですから、究極はその人が楽しめたら、それが「おいしいコーヒー」なのではないでしょうか。 豆の個性も、知識も技術も大切。 しかし、おそらく、「この方はスッキリとした味がお好きだからこの豆で淹れよう」「濃いめがお好きだからゆっくり淹れよう」という、 お客さまそれぞれのお好みや状態を思い遣ってお出しすることが大切なのであって、 そのような想いや姿勢はきっと、お客さまに伝わっていると思うのです。 それが「人が淹れるコーヒー」「私が淹れるコーヒー」なのではないでしょうか。

 

今まで味わったコーヒーの数々を思い返したとき、香りや味とともに、 場所やお店の雰囲気やスタッフの方、一緒に過ごした人やその時の心境…そんなことまでよみがえることがありませんか? コーヒーはただの飲み物というより、「思い出される記憶の断片」。 通りすぎた記憶や時間の断片を、何度でもよみがえらせて味わうことができる。 これこそがコーヒーの魔法、なのではないでしょうか。 お客さまの幸せな時間の記憶となりいつまでも楽しんでいただけるように、心をこめた1杯を淹れていきたいと思います。

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