NO COFFEE. NO CREATION.
サンテグジュペリ

『星の王子さま』へ命をつないだ
「半リットル」のコーヒー

みなさんにとってコーヒータイムは日常でしょうか、あるいは非日常でしょうか。 今回は作家・サンテグジュペリの見た、日常と非日常のコーヒーにまつわるエピソードの紹介です。 

 

『星の王子さま』で知られるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは、著名な作家であると同時に、一人の飛行機乗りでもありました。 飛行機乗りとしての彼の体験は、彼の自伝的エッセイ『人間の土地』にて多くが触れられています。   彼が郵便飛行士になって間もないころ、霧に阻まれて進路を見失ったことがありました。 彼は死と隣り合わせの孤独と空腹の中で、日常の幸せ、焼き立てのクロワッサンとコーヒーの事を想います。 このとき彼は「これほどたくさんの星があっても、夜明けの香り高いコーヒーをぼくたちに用意してくれるのは、この地球だけだ」と、彼らしい想像力と感性で、日常のありがたさを表現しています。   この時は無事に空港へと降り立ったサン=テグジュペリでしたが、後年1935年には、アフリカのリビア砂漠の真ん中に不時着する遭難事件を起こします。 彼と同僚が墜落した飛行機から飲み物を探したとき、残されていたのは半リットルのコーヒーと四分の一リットルの葡萄酒、それとオレンジが一つだけだったといいます。 彼らは飢えと渇きに耐えながら、助けを求めて砂漠の中を何十キロも歩きまわり、奇跡的に遊牧民と遭遇したことで生還します。 この時の出来事について、後年サンテグジュペリは、飲むものさえあったなら、自分たちは歩き回ることをせず、不時着地点で助けを待ち続けただろうと振り返ります。 もしそうなっていたら、のちの奇跡的な生還も、名作『星の王子さま』も存在していなかったかもしれません。   ちょっとしたブレイクタイムには多すぎるけれど、砂漠の中ではあまりにも少ない半リットルのコーヒー…… サンテグジュペリの過酷な体験に思いを馳せると、普段飲むコーヒーの味も少し変わってくるかもしれません。

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